2011年 12月 13日
日本のデザイン - 美意識がつくるデザイン |
先週ニュースを賑わせた高級外車の多重追突事故。このニュースの映像を見て、先日、読んだ原研哉さんの著書「日本のデザイン - 美意識がつくるデザイン」の中で原さんが考察していた、車と移動に関する「ドライブ系」から「モバイル系」への移行の一節を思い出しました。

ガソリンエンジンを象徴する「ドライブ系」の代表フェラーリはじめとする高級スポーツカー。荒ぶるマシンであり、ドライバーが身体技術でこれを制御し、スピードを飼いならすことで我が物とする、能動的な欲求を背景とした車。一方、移動を安全に最小エネルギーで実現するという冷静な意志によって運用されるマシン、電気モーターを象徴する「モバイル系」の代表プリウス。
飼いならし損ねて事故を起こし、大破したフェラーリ他のスポーツカーの中に、ほぼ無傷(実際には後部にかなりの損傷があるようですが、)に見えるプリウスがぽつんと一台。強い所有欲や憧れの対象としてデザインされた車と、そうした対象にはなりにくいが、高い技術に裏打ちされた繊細なデザインによってつくられた車。
強い欲望や憧れの対象にはならなくても、世界に通じるものづくりができる、日本のデザインを生み出す美意識の背景が、くしくも対比的に映し出されている写真に思えました。

ガソリンエンジンを象徴する「ドライブ系」の代表フェラーリはじめとする高級スポーツカー。荒ぶるマシンであり、ドライバーが身体技術でこれを制御し、スピードを飼いならすことで我が物とする、能動的な欲求を背景とした車。一方、移動を安全に最小エネルギーで実現するという冷静な意志によって運用されるマシン、電気モーターを象徴する「モバイル系」の代表プリウス。
飼いならし損ねて事故を起こし、大破したフェラーリ他のスポーツカーの中に、ほぼ無傷(実際には後部にかなりの損傷があるようですが、)に見えるプリウスがぽつんと一台。強い所有欲や憧れの対象としてデザインされた車と、そうした対象にはなりにくいが、高い技術に裏打ちされた繊細なデザインによってつくられた車。
強い欲望や憧れの対象にはならなくても、世界に通じるものづくりができる、日本のデザインを生み出す美意識の背景が、くしくも対比的に映し出されている写真に思えました。
by n-architect
| 2011-12-13 14:12
| 本