2012年 05月 26日
石元泰博写真展 「桂離宮1953・1954」 |
先日、鎌倉近代美術館で行なわれている、石元泰博写真展「桂離宮1953・1954」に行って来ました。部分のクローズアップやディテールの明暗などの作品が多くあり、部分へよせられた断片的な視線とモノクロームの構成が、かえって桂離宮の多様性をうかびあがらせているように思われます。モノクロームによる表現の可能性と限界を熟知していたであろう石元泰博氏が、桂離宮を氏の写真の中に引き込むために、部分的な断片へと解体するのが適切と考えられたのかもしれません。あるいは、アメリカ国籍をもつ日本人として14年ぶりに再来日した際の、新鮮な驚きと喜びで吸い寄せられるままに閃きで捉えたものなのかも。
構築的な構成性と即時的な感覚性。この両面性は氏の写真の魅力のひとつだと思います。
構築的な構成性と即時的な感覚性。この両面性は氏の写真の魅力のひとつだと思います。
by n-architect
| 2012-05-26 12:24
| アート